今回のテーマは「ドル建て保険」について。
保険ショップで教育資金について相談したら、ドル建ての保険をすすめられたことはありませんか?
今どき円建ての学資保険だとあまりふえないし、それならドル建て保険の方が良さそうな気もしてきますよね。
実は、教育費をドル建て保険で用意するのはおすすめしません。
今回はその理由について、詳しく解説していきたいと思います。
もくじ
教育費のためにドル建ての保険に入るべき?
保険の見直し無料相談に、次のようなご質問をいただきました。
子供の教育資金としてM生命 or A生命の外貨建て終身保険で悩んでいます。子供が17、18歳の時に300~400万円は欲しいと考えています。
(相談者様 ニノ様)
ちなみに、相談者様よりいただいた情報は次のとおりです。
家族構成 | 夫(21)・妻(20)・子(0) |
---|---|
世帯年収 | 夫300万円 妻200万円 |
居住形態 | 賃貸 |
現在の 貯蓄額 | 預金 10万円 |
毎月の 生活費 | 20万~30万円以内 |
※現在、加入している保険はなし
さて、お子様の教育資金としてドル建て保険を契約するべきか?というご相談ですが、
ドル建て保険はおすすめしません。
では、その理由を詳しく見ていきましょう。
正直、ドル建て保険はおすすめしない
教育費を貯める目的でのドル建て保険をおすすめしない理由について、「貯蓄」と「保険」の2つの側面からお伝えしたいと思います。
ドル建て保険には為替リスクがある
そもそも、教育費のためにドル建て保険って正直あわないんです。
というのも、ドル建て保険には為替リスクがあるから。
例えば、3万ドルのドル建て保険を契約した場合、円換算したらどうなるのか?見てみましょう。
1ドル=100円の場合 | 300万円 |
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1ドル=130円の場合 | 390万円 |
ほらね?(=゚ω゚)ノ
為替が変動すると、こんなに受け取り金額が変わってくるんですよ!
もちろん受け取り時に円安になっていればラッキーですが、為替はどうなるかわかりません。
この「どうなるか、わからない」というのが、教育費の積立ではアウトなのです。
もちろんこの為替の仕組みを利用して
- 円高のときに保険料を一括で支払う
- 受け取り時には絶対に円安になっているはず☆
と信じられる状況なら、ドル建ての保険もなくはないですが…
やはり未来のことなんて、わからないじゃないですか(;^ω^)
このように考えると「●年後に●万円」と決まっている円建ての学資保険の方が、ドル建てよりも少しはマシと言えそうですね。
sonic
とはいえ、今は円建ての学資保険もあまりおすすめはしないんだけどね。
万が一の保険は必要!でも、ドルで受け取っても使いづらい
学資保険やドル建ての保険には、貯蓄目的以外にも「保険」の機能があります。
これは契約者に万が一のことがあったら、教育費を用意できなくなるリスクをカバーするもの。この保険の機能までは否定するワケではありません。
ただね、問題はこれ☟
保険金を「ドル」で受け取っても、ぶっちゃけ困りませんか?
日本国内で生活するなら「円」でもらった方がすぐに使えますよね。ぶっちゃけ私なら、ドルでもらっても正直困ります(;^ω^)
もちろん、保険会社側でドル→円にかえてもらって受け取ることも可能です。でも、この円に交換するときに為替手数料がかかるって知ってましたか?
sonic
この為替手数料が結構高いんですよねwww
それよりも、保険料の安い「掛け捨ての死亡保険」があるので、そちらで十分だと考えます。
ドル建ての保険に入らないならどうすればいい?
今回の相談者様の場合、教育費のためにドル建て保険に入るのは正直おすすめしません。
その代わりに「現金で貯める+生命保険に入る」というプランをご提案させていただきます。
現金で貯める
相談者様の場合、ドル建て保険よりも「現金」での積立をおすすめします。
その理由は「現在の預金額」にあります。
相談者様はお若いですし、まだまとまった預金がないのもやむを得ない状況とはいえますが…子育てに待ったはありません。
もし急に、まとまった金額が必要になったとしたらどうしますか?
厳しいことを言うようですが、今の家計の状況なら、ドル建て保険に入っている場合ではありません。
まずは一刻も早く現金を貯めましょう。
関連 【足りないとヤバイ】生活防衛費っていくら必要?今すぐ貯めるべき理由
その上で、教育費も保険に頼らず現金で貯めてください。
たとえば、児童手当はそのまま貯めるようにしてもらって、その上で足りない部分も現金で積み立てていけばOKです。
0歳~3歳まで | 1.5万円 / 月 |
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3歳~15歳まで | 1万円 / 月 |
児童手当を貯めるだけで、実は200万円ほど貯まる計算になるんですよ。
別にドル建て保険で資産運用だなんて難しいこと考えなくても、実は児童手当をコツコツ貯め続けるだけで結構な金額になります。
もし毎月の家計から貯金する余裕がなければ、転職なり副業なりで収入アップを考えてみてくださいね!
そうそう。「もし、ちゃんと貯金できるのか心配だな…」なーんて思っているなら、銀行の口座自動振込サービスを使うなりして、生活費として使ってしまう前に別の銀行口座へ移してしまえばOK
「生活費の残りから貯金しよう!」だなんて考えていたら、残りませんからね(苦笑)
まずは貯める仕組みを作ってみてください♡
生命保険に入る
保険ではなく現金で貯めていく方法の場合、ご主人(もしくは奥様)に万が一ことがあれば、家計から教育資金を捻出するのが難しくなってしまうことも。
そのため、生命保険には入っておくべきです。
sonic
もちろん、掛け捨ての保険でOKですからね!
なお、遺族年金などももらえますが、そちらは生活費の不足分に充てられるはずです。
その上で生活費がどれだけ不足しそうなのか?も計算した方がいいと思いますので、生命保険の相談をされてみた方がいいかも。
なお、私sonicは「保険を売らない立場」から必要な保険金額などをアドバイスさせていただいております。
ご興味ある方は、ぜひ一度ご相談ください。
今は円建ての「学資保険」もおすすめはしない
最後に、ドル建て保険ではなく円建ての「学資保険」ならどうか?をお話したいと思います。
今回の相談者様の場合、学資保険もおすすめしません。というのも今は、一刻も早くに現金を貯める段階だから。
だって、保険で貯蓄すると、急な出費があったときに引き出せなくて困ってしまうんですよ?
そのため、学資保険って実は貯蓄に余裕がある人以外が利用すると、実は危険だったりするんです。
もし、ドル建てはやめて普通の学資保険にしようかな~?と考えている方は、学資保険に加入しても家計には余裕がありそうか?確認してみることをおすすめします。
関連 教育費は何で貯めるのが正解?投資は始めるべき?【ライフプランを作れば一発で解決】
まとめ:教育資金にドル建て保険はおすすめしない
今回はドル建て保険について取り上げてみました。
最近は学資保険の返戻率も下がっているため、ドル建て保険をすすめられることが多いようですが、本当にこの選択肢でいいのか
よーく考えてみてくださいね!