確定拠出年金の出口戦略とは?理想的な受け取り方を考えてみた

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「確定拠出年金は受け取り時に税制優遇があるからお得だよ♡」という話を聞いたことはありませんか?

たしかに間違ってはいないのですが、この確定拠出年金の受け取り方って実は一歩間違えると、

税金でものすごーくもっていかれてしまうんですよね(怖)

そこで今回は、確定拠出年金の「理想的な受け取り方」について考えてみました。

退職所得控除を使って一度に受け取る

確定拠出年金の一番お得な受け取り方は、退職所得控除を使って一度にドカンと受け取る方法です。

ここで「退職所得控除ってそもそも何よ?」というあなたのために、簡単に説明したいと思います。

退職所得控除とは?

退職所得控除とは、退職金を受け取るときにあまり税金がかからないようにしてくれる控除のこと。

(勤続年数20年以下の場合)

40万円×年数 (※80万円に満たない場合は80万円)

(勤続年数20年超の場合)

800万円+70万円×(年数-20年)

で控除額を計算します。

※確定拠出年金では勤続年数が「加入期間」となります。

参考:退職金を受け取ったとき|国税庁

実はこの確定拠出年金を受け取るときでも☝この退職所得控除を使うことができるんですね。

確定拠出年金の受け取り額がこの控除内におさまるようなら税金もかからずそのまま受け取れますので、一番お得な受け取り方といえます。

うちは退職金があまり出ないみたいなので、そのまま受け取れるかも?

sonic

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それなら早くに始めて、加入期間を稼いだ方がいいですね!

公的年金控除を使って分割で受け取る

確定拠出年金は一度にドカンと受け取るだけでなく、分割して受け取ることもできます。そんなときに使うのが公的年金控除です。

ただし、この公的年金控除を使う場合は次の2点に気をつけてください。

  1. そもそも老齢年金が多い人は控除が余らない
  2. 分割して受け取るたびに手数料が取られる

1. そもそも年金が多い人は控除の枠が余らない

公的年金控除は65歳以上の場合、年間110万円です(※65歳未満の場合は年間60万円)

参考 公的年金控除|国税庁

多いと思います?それとも意外と少ないですかね?

国民年金だけなら控除内でおさまるものの、厚生年金が多めの人や企業年金をもらえる人は

そもそも控除の枠が余らない可能性大なんです(;^ω^)

そのため、公的年金控除があるからといって本当に控除枠を使えるのか?は要チェックですよ。

2. 分割して受け取るたびに手数料がかかる

分割して受け取る場合は、控除の他にもデメリットがあります。それは「給付を受けるたびに手数料がかかる」ということ。

この手数料、退職所得控除を使って一度に受け取る場合でもかかるんですが、分割してちまちまと受け取るとそれだけ何回も手数料がかかってしまうんですよね(-_-;)

さらに忘れてはならないのが、口座を維持しているだけでも手数料がかかっているということ!(特に個人型の場合)

それならやっぱり、一度に受け取った方が良さそうですね…

参考までに、年金資産の一部を一括で受け取り、残りを分割で受け取る方法も可能です。

退職金や年金が多い人は要注意!

以上、確定拠出年金の出口戦略についてお届けしました。

特に退職金が出る方は、せっかく確定拠出年金をやってみたものの、結局税金がかかってしまい、こんなはずでは…というケースも十分にありえます。

そのため、退職金制度や企業年金制度がある方は気をつけてください。

逆に退職金とか企業年金とかそういうのはないよ、という方。

確定拠出年金はそんなあなたのためにあります!

老後まで資金がロックされるので全員が始めるべきとは言いませんが、余裕があるなら出口戦略まで考えてぜひ始めてみてくださいね。

将来の家計を見える化できる「ライフプランシミュレーション」を試してみませんか?

うちも確定拠出年金を始めた方がいいの?そもそも教育費や老後資金って足りる?など将来の家計が心配な方は、ぜひ一度ライフプラン表を作ってみることをおすすめします。

sonic

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ファイナンシャルプランナー

難しいお金の話をわかりやすいく伝えたい!をモットーに活動中。

保険や住宅ローン、教育費などの家計見直し相談やライフプラン作成を承っております。

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2級ファイナンシャル・プランニング技能士
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